【JICA地球ひろば】生物多様性関連セミナー
「開発途上国での養蜂振興―ミツバチは救世主か侵略者か」
日時:2011年7月12日(火曜)18時30分から20時
会場:JICA地球ひろば
会場の最寄り駅 東京メトロ日比谷線 広尾駅下車(3番出口)徒歩1分
定員:50名
参加費:無料
ミツバチは、餌として花粉や花蜜を集め、同時に受粉によって植物の繁殖を助ける循環型の生き物です。
開発途上国では、ハチミツを副収入源として、また周辺産業を含めた地域雇用促進への期待感から、貧困対策や村落開発の中で養蜂を取り入れています。地域のミツバチを利用する持続可能性の高い産業育成です。
ただ、ハチミツを重要な外貨獲得源と考えると、大規模な商業養蜂となりがちで、そこでは生産性の高い外来のセイヨウミツバチが不可欠になります。しかしながら、セイヨウミツバチのような生産性の高い外来種は現地の生態系にさまざまな影響を与えます。一方、野生のミツバチは生産性が低く、飼育の難しいものはハンティングの対象となり、生息数の減少が懸念されます。養蜂が産業として成功すると、土地開発などが後続して入って来る可能性も高く、それによって自然の養蜂資源は減少するかも知れません。
生物多様性の保全という視点も含め、開発途上国における多様な課題をバランスよく解決するためには、小規模でも持続可能な形で地域の底上げを地道に続けていくか、または大規模な商業として外貨獲得と目指すか、という単純な二択ではありません。
ネパールやカンボジアなど開発途上国での養蜂振興の事例を交え、これからどのようなアプローチが必要なのかを、皆さんとともに考えたいと思います。
講師:中村 純氏(玉川大学学術研究所ミツバチ科学研究センター 教授)
posted by SayGo at 15:40|
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